公務員であっても、将来どうなるか分からない昨今。
「給料だけじゃ不安…」と不動産投資で家賃収入を得ることを考えている人もいるでしょう。
そもそも公務員が家賃収入を得ることはできるのでしょうか?
副業禁止規定には当たらない? 不動産投資で成功するには?
ここでは公務員の方に知ってもらいたい、不動産投資のポイントを紹介します。
1. 公務員が不動産投資に向いている理由
では、公務員は不動産投資に向いているのでしょうか?
堅いお役所勤めの公務員が不動産投資なんて、と思う人もいるかもしれませんが、実は公務員こそ不動産投資にぴったりの職種です。
その理由を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
以下の記事では、不動産投資の中でもアパート経営に注目して解説しています。アパート経営における基礎知識や成功法などを詳しく紹介していますので、気になる方はぜひご覧ください。
1.1 ローンが下りやすい
まず公務員が不動産投資に向いている理由の一つが、ローンが下りやすいこと。
一介のサラリーマンでは相手にされない大手都市銀行なども、公務員相手だと違います。
多くの金融機関が公務員に対しては、積極的に融資してくれるのです。
というのも、公務員はいわば国や地方自治体に勤めている人たち。
国や地方自治体が破産する確率は、会社に比べてはるかに少ないですよね。
だからこそ、金融機関側も安心して融資できるのです。
1.2 本業に影響が出にくい
不動産投資は物件を取得したあとの管理を管理会社に委託できます。
そのため、本業の時間帯に何かしなくてはいけないといった事柄は発生せず、忙しい公務員でも手の出しやすい投資となっています。
投資に興味があっても、常にチャートをチェックしなくてはならない株式投資やFXは難しそうだと感じたことのある人はいると思います。
しかし不動産投資の場合、そのような煩雑な業務は発生しません。
1.3 年金代わりになる
安定した職業である公務員であっても年金は減少傾向にあります。
そのため、不動産投資を行って、老後に備えている公務員も多数存在します。
退職後、旅行や趣味を楽しんだりするにはお金が欠かせません。
ほかにも病気や介護などに備えて、ある程度貯蓄しておかなければと考えている人も多いでしょう。
しかしいくら備えておいても、減る一方というのは心もとないですね。
もちろん、年金は支給されますが、それですべての生活がまかなえるとは限りません。
安心の老後生活を送るためにも、早めに資産運用を始めておくことをおすすめします。
1.4 副業に入らない
公務員には“副業禁止規定”があり、副業を行ってしまうと、規定違反になってしまいます。
違反すると、免職になってしまうことも。
そのため、つい二の足を踏んでしまいますよね。
しかし不動産投資は、事業的規模に達していなければ副業禁止規定に違反しません。
詳しくは後述しますが、不動産投資には副業になる(またはならない)ラインが引かれており、そこを超えなければ、副業と見なされないのです。
また副業がNGとなる理由の一つは、本業に支障をきたす恐れがあるからですが、上述のとおり、不動産投資は物件取得後、管理業務を管理会社に一任できるため、就業時間中に作業することはありません。
そのため、一定規模以内の不動産投資は副業には当たらないのです。
1.5 節税対策にもなる
たとえ公務員であっても「税金高いなぁ」と感じることはあると思います。
そのような人におすすめなのが、不動産投資です。
不動産投資を通じて生じた経費は、給与分から差し引くことができます。
控除された分、所得税も安くなるということです。
不動産投資で利益が出たら、その分を手に入れればいいですし、赤字になった分は節税になると考えれば、比較的気楽に不動産投資を始めやすくなると思います。
2. 副業禁止規定に違反しないための注意点
上述のとおり、公務員には副業禁止規定があり、基本的に副業はできません。
しかし不動産投資に関しては、副業禁止規定に違反することなく始めることができます。
では、副業禁止規定に違反することなく不動産投資を始めるためにはどうすればいいのか?
ここでは、公務員が不動産投資を始める際に気をつけておきたいポイントを紹介します。
2.1 5棟10室以上運用しない
不動産投資においては、戸建を5棟以上、アパート・マンションを10室以上運用してしまうと、事業的規模と見なされてしまい、副業に当てはまってしまいます。
ほかにも、駐車場も10台以上とめられると事業的規模と見なされNGです。
機械設備を伴った駐車場も事業的規模と見なされてしまいます。
地方公務員の場合は、ほかにも独自のルールを設けていることもあります。
詳しいことは、事前に確認しておいたほうがいいでしょう。
2.2 家賃収入が年間500万円以上にならない
不動産投資における収入が年500万円以上を超えると、事業的規模と見なされてしまいます。
たくさん稼ぎたい気持ちは分かりますが、公務員を続けたい場合は、上限を超えないよう気をつけましょう。
2.3 管理会社に管理業務を一任する
管理業務を自ら行っている場合も、副業に当たります。
公務員の本来の仕事は国民、地域住民の生活向上のために貢献すること。
就業時間中、自分のために不動産投資の管理業務を行っていたら、そりゃ注意されますよね。
不動産投資をする際は、本業に支障をきたしてはいけない。
これは公務員・サラリーマンに関わらず、不動産投資を行う人が絶対に守るべき鉄則だと思います。
3. 公務員が不動産投資で失敗する理由
公務員であっても不動産投資に失敗することはあります。
公務員が不動産投資に失敗してしまうケースにはどんなものがあるでしょうか?
共通点を紹介します。
3.1 営業電話だけで物件を決めてしまう
現地に足を運ぶことなく「良い物件ありますよ」という営業マンのトークに乗せられて、物件を決めてしまうことは危険です。
販売資料や営業電話だけで、本当に良い物件かを見極めるのは非常に難しいです。
公務員は日頃書類を読むことに慣れているので、つい書類だけで判断してしまう癖があるのかもしれませんが、足を運んでみないとその物件にどのようなメリット・デメリットがあるのかは分かりません。
できるだけ現地まで行って、購入すべき物件かどうかを判断しましょう。
3.2 ビジネス感覚が欠けている
公務員はサラリーマンと違って、営利組織に慣れていません。
そのため、ビジネス感覚がサラリーマンに比べて欠けている傾向にあります。
不動産投資を始める際、まず不動産投資で儲けを出す仕組みについてしっかり勉強しましょう。
そして、利益を出すにはどうすればいいか、学習する。
仕事内容によっては、本業にもいい影響を及ぼすかもしれません。
3.3 高額物件を購入してしまう
公務員は給料が安定していて、融資が下りやすいのが特長の一つですが、そこに付け込まれ、不動産会社から、給与額に見合わない高額物件の購入を勧められることがあります。
このような悪質な不動産会社にだまされないためにも、会社選びは慎重に行いましょう。
良い不動産投資会社であれば、きちんと顧客の要望などに合わせた物件を紹介してくれます。
高額物件を勧められることもあるかもしれませんが、それに伴うリスクだってしっかり説明してくれるはずです。
とくに初めて不動産投資を行う方は、アフターフォローまで万全な体制を敷いてくれている業者を選定しましょう。
3.4 一定規模を超えた不動産投資をしてしまう
副業と見なされない範囲で不動産投資を行おうと思っていたのに、気づいたら事業的規模に達していたというケースです。
この場合、許可を取れば、そのまま投資を続けられることもあります。
ただし、懲戒処分となってしまう可能性もあります。
公務員を継続したい場合は、あまり不動産投資だけに力を入れ過ぎないことも大切です。
4. 公務員が不動産投資で失敗しないために注意すること
公務員が不動産投資で失敗しないためには、何に気をつければいいのでしょうか?
ここでは、公務員が不動産投資で成果を上げるために必要なことを紹介します。
4.1 収支シミュレーションをしっかり行う
不動産投資をする際は、収支シミュレーションを必ずしましょう。
収支シミュレーションをする際、重要になるのが「利回り」。
利回りには、「表面利回り」と「実質利回り」がありますが、重要なのは「実質利回り」です。
「表面利回り」は家賃収入を物件の取得価格で割っただけの利回り。
経費などは想定されていません。
対して、「実質利回り」は家賃収入から年間の支出額を引いた数字を、物件取得価格で割って算出した利回りのこと。
表面利回りと違って、支出分も加味されているため、より現実的な数値がはじき出されます。
まず物件や自らの属性データをそろえ、返済可能額を考えます。
そのうえで、収支を計算していきましょう。
収支シミュレーションをする際に重要なのは、短期目線ではなく、5~10年単位の中長期目線で考えること。
というのも不動産投資は年数がたつほど、不動産の価値も下がり、家賃収入も下落。
空室リスクも高まってきます。
そのうえ、修繕費用などもかかってくるため、思わぬ出費に悩まされることも少なくありません。
それらを考慮したうえで、本当にこの物件を購入・運用して利益が出るか、よく検討してから購入しましょう。
4.2 不動産投資会社にだまされない
不動産投資を行う際は、信頼できる営業マンとタッグを組むようにしましょう。
悲しいことに、少なからず悪質な不動産会社は存在します。
お人好しの人が多いせいか、公務員はだまされやすい傾向にあると思われます。
まず都合のいいことばかり言う営業マンの話は鵜呑みにしないようにしましょう。
「メリットしかありません」「リスクはありません」「絶対に儲かります」などの言葉を信用してはいけません。
だまされないためには、まず不動産投資について勉強する必要があります。
最近はインターネット上や書籍、セミナーなどで不動産投資に関する情報がたくさん存在します。
それらを活用して、最低限の知識を身につけるようにしましょう。
そして、少しでも不信感を覚えたら、話を先に進めてはなりません。
分からないことがあったら遠慮なく「すみません、質問したいのですが」と聞きましょう。
その際、面倒くさそうな表情をしたり、説明の手間を省いたりする業者は、かなり危険度が高いです。
正しい判断をするためにも、分からない状態を解決しないまま物件の購入・運用を始めるのはやめましょう。
不動産投資は、うまくいけばいろいろな面でメリットを得られますが、リスクもあるため注意が必要です。
投資を始めてから痛い目を見ないためにも事前にどんなリスクがあるか内容を把握しておくことが重要です。
下記記事に不動産投資のリスクをまとめているので、内容を知りたい方はぜひご一読ください。
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この記事の監修
マリモ賃貸住宅事業部
不動産事業を50年以上続けてきたマリモが、お客様目線でお役に立つ情報をお届けしています。不動産投資初心者の方に向けての基礎知識から、経験者やオーナー様向けのお役立ち情報まで、幅広い情報の発信を心がけています。部内の資格保有者(宅地建物取引士、一級建築士、一級施工管理技士、二級ファイナンシャル・プランニング技能士、管理業務主任者など)が記事を監修し、正しく新鮮な情報提供を心がけています。
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